海面の88%はマイクロプラスチックで汚染されている
こんにちは!
ひなたです。
あなたが台所で皿洗いをするとき、もしプラスチックスポンジを使っているとしたら、あなたは既に海洋汚染に加担していることになります。
「え?」と思ったアナタに読んで欲しい。
今日は「マイクロプラスチック」について特集していきたいと思います。
- 地球の海面の88%はマイクロプラスチックで汚染されている
- マイクロプラスチックとは?
- プラスチック問題に対する技術の例「ペターゼ」
- プラスチック問題に対するアイデアの例「珈琲の麻袋を使った食器洗いクロス」
地球の海面の88%はマイクロプラスチックで汚染されている
この記事を書くきっかけになった記事です。衝撃的でした。
海はゴミ捨て場になっています。
プラスチックで汚染された海はよく「7番目の大陸」と呼ばれます。プラスチックは、海面だけでなく深海も含め、海という海すべてを漂流しています。
毎年、海には1,000~2,000万トンのゴミが投棄されており、その80%がプラスチックだと言われています。
このプラスチックゴミは、漂流中に受ける太陽光や物理的摩耗などの影響によって、少しずつ微小なプラスチック片「マイクロプラスチック」に分解されていき、さらに海中を拡散・漂流。
驚くべきことに、地球の海面の88%がこのような微小粒子で汚染されている、と推計されているのです。
マジかよ。
マイクロプラスチックとは?
大妻女子大学 兼廣教授の資料(おそらく、東京都環境局主催の「海ごみシンポジウム」で講談された資料?)がとてもわかりやすかったので、紹介します。
洗顔料や歯磨きに含まれるマイクロプラスチック問題(大妻女子大学 兼廣春之教授)
「マイクロプラスチック」は、大きく2つの種類に大別されます。
- 一次マイクロプラスチック
プラスチック製品を製造するための原料として使われる米粒大のプラスチック粒(レジンペレット)や、洗顔料・ボディソープ・歯磨き粉などに使われるスクラブ剤に含まれる小さなビーズ状のプラスチック原料。 - 二次マイクロプラスチック
一次マイクロプラスチックを含む「大きめのプラスチックゴミ」が分解されることによって生じる、さらに小さなプラスチック。
大きめのプラスチックが太陽の紫外線,高温,光分解、熱酸化分解、あるいは漂流中の物理的作用などによって少しずつ劣化することで、もろくなり、細かく分解されることによって生じる。
この「二次マイクロプラスチック」は、「一次マイクロプラスチック」よりはるかに多く海洋を漂流していて、
海面・深海問わず、海岸や入り江、外洋、さらには赤道から極地に至るまで地球の最も辺鄙な場所であっても、海洋環境中のどこにでもあることが世界中の調査でわかっています。
マイクロメートル、ナノメートルレベルまで分解された二次マイクロプラスチックを、餌と間違えて飲み込んだサンゴや動物プランクトンも発見されています。(大妻女子大学の資料を参照)
生物濃縮によって、ありとあらゆる生物の体内にプラスチックが入り込んでいることは想像に難くないですね。
事実、そんなデータもあります。
あなたが使っている歯磨き粉や化粧品は、大丈夫ですか?
水道に流しただけで「アウト」の可能性ありますからね。
さて、いかに私たちが取り返しのつかないことをしてきたかがなんとなくわかってきました汗
続いては、プラスチック問題で私が注目した技術・アイデアを2つ紹介します。
プラスチック問題に対する技術の例「ペターゼ」
ペットボトルの主成分であるPET(ポリエチレンテレフタラート)を分解する酵素「PETase(ペターゼ)」が、大阪府堺市のごみ集積場で2016年に発見され、世界でも話題になりました。
堺市で発見されたので、学名は「Ideonella sakaiensis(イデオネラ・サカイエンシス)」。
また、日本では飲料用ペットボトル活用の先駆けであるコカ・コーラ(1983年に、瓶に代わって全国展開したのが始まり)の取組みが、先日話題になってましたので紹介します。
そう。「紙ボトル」ですね。
企業活動としては輸送技術や食品衛生上の課題とかに関わる話ですが、
「紙」となると、今度は植林・育樹問題とも関わってきそうです。
森林は森林で脱炭素とかかわる部分ですし、食料/飢餓問題とも関わってきますね。
そうそう、「マイクロプラスチックが嫌だからサカナは食べたくない・肉を食べよう」なんていう問題でもないですよ。
サステナブル・レストラン協会のCEO、アンドリュー・ステファン氏は「地球規模での二酸化炭素の排出の25%以上が食品から来ており、更にその半分以上は動物製品から来ている」と語り、その後「家畜生産品が占める地球規模での排出の割合は、全体の16.5%にもなります」と続けた。
(HUFFPOST「「豆腐は肉より環境に悪い」とは本当か」より)
SDGsはそれぞれが関わり合い、影響し合っています。
SDGsの巨大さを垣間見た気がしますね。
プラスチック問題に対するアイデアの例「珈琲の麻袋を使った食器洗いクロス」
あなたが台所で皿洗いをするとき、もしプラスチックスポンジを使っているとしたら、あなたは既に海洋汚染に加担していることになります。
この意味が、わかっていただけたでしょうか。
プラスチックスポンジを使うことで、化粧品や歯磨き粉と同じように、食器洗いの際に細かくちぎれたプラスチックの一部が、水道を流れ、下水処理場をスルーし、流れて流れて最後は海に出るからです。
さて、では私たちにできる今日の「1日1SDGs」は?
最後に紹介するのは、コーヒーの麻袋を再利用してつくった「食器洗いクロス」です。
オシャレな外見から、インテリアに使う方もいる「コーヒー豆の麻袋」。
珈琲店によっては、使い道がなく粗大ごみとして捨てているんだとか。
そこで、その目の粗さを活かして、食器洗いに使おう、とクロスにしたようです。
最後は庭やプランターに埋めれば土に還るので、ゴミも出ないしエコですね!
「ヘチマたわし」なんかもたまに話題になりますが、
いずれも植物なので、比較的短い時間で分解され・自然に還るのがポイントです。
(一方例えばペットボトルは、自然分解されるまで400年もかかります)
この麻袋クロスを使うだけでも、あなたのSDGsアクションになる!ということです。
あなたも、身の回りの「目に見えないプラスチック」に気を配ってみませんか。
以上、今回は「マイクロプラスチック」にかかわる特集でした。
お読みいただいてありがとうございました。
また次回〜〜